2004年5月10日、京都府警生活安全課ハイテク犯罪対策室は、Winny開発者の47氏こと金子勇氏が著作権法違反幇助の容疑で逮捕した。2003年11月にWinnyユーザ2名が著作権法違反の疑いで逮捕されていたが、Winnyの開発がこの2名の著作権侵害を幇助した、として逮捕に踏み切ったとされる。なお、京都府警は2003年11月に2名のユーザが逮捕された際、金子氏の自宅も家宅捜索し、Winnyのソースコードを押収、その後任意の取り調べを続けていた。
逮捕に際し、京都府警は
「2ちゃんねるなどに掲載されていたWinnyの開発意図から、著作権法違反ほう助の疑いを適用した」とコメント。
京都府警、Winny開発者逮捕〜事情聴取では47氏が違法性を認める発言も
とコメントしていた。また、逮捕後の金子氏は取り調べに対し、Winnyの開発の動機として、
と発言していたと、京都府警がいっていた。 実際、裁判では被告となった金子氏側は、こうした主張は警察側の創作・作文であり、Winnyは新たな技術の開発を目的としたものと真っ向から否定している。「現行の著作権法に疑問を感じていた。その中(現在の法体制の下)で違法にデジタルコンテンツがやり取りされるのは仕方がない。それなのに企業が新たなビジネスモデルを構築せず、警察に取り締まりを任せている。この体制を崩壊させるには、ネット上で著作権法違反をまん延させる必要がある」
Winny開発者逮捕、著作権法違反幇助の容疑で:ニュース - CNET Japan
2004年5月31日、京都地検は金子氏を著作権法違反幇助の罪で起訴した。
個人的な感想としては、Winnyは著作権侵害を容易にしている部分もあるが、かといってこの時点での開発者の逮捕は無理矢理過ぎる感があるように思える。
ちなみに、ダウソ板は一部かなりの動揺を見せていたが、ちゃっかり「Winnyの次」スレも盛り上がる当たりはさすがだった。
- 京都府警、Winny開発者逮捕〜事情聴取では47氏が違法性を認める発言も
- Winny開発者逮捕、著作権法違反幇助の容疑で
- 京都地検、「Winny」開発者の47氏を著作権法違反ほう助の罪で起訴
- 「警察に協力的すぎたのが問題だった」Winny裁判の結審で金子氏がコメント(2006/9/5)
なお、一審は有罪判決が下されたが即日控訴。現在も係争中。
- ウィニー開発者に罰金刑 京都地裁: 京都新聞(2006/12/13)
- 「Winny」開発者の金子勇氏に罰金150万円の有罪判決 (2006/12/13)
- Winny開発者、改めて無罪主張 控訴審始まる - ITmedia News (2009/1/19)