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もうだめぽニュース

P2Pファイル共有に関連した国内検挙事例、裁判を振り返ります。

民事

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2004年3月:ISPに対し 個人情報リストを公開していたWinMXユーザの情報開示命令

winmx_logo2004年3月12日、ファイル共有ソフトWinMX上で自身の個人情報を送信されたという男女7名が、BIGLOBEに対し送信者の情報開示を求めていた裁判で、東京地方裁判所はBIGLOBEを運営するNECに情報開示命令を下した。

東京地裁は、2002年に施行された「プロバイダー制限責任法」に基づき、

「WinMXを通じて、原告の氏名や年齢、住所、電話番号などが記載された個人情報リストが流出し、プライバシーが侵害された」

東京地裁、プロバイダー責任制限法でNECにWinMXユーザーの情報開示命令

としてNECに情報を開示するよう命じた。

これってエステ顧客データの漏洩に絡んでのものだったと思ったけれど、その辺の記憶は定かではないので、ご指摘いただければ幸い。

参考リンク

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2003年9月 エステ顧客データを公開したWinMXユーザの情報開示命令

winmx_logo2003年9月、流出した某エステサロンの顧客データをWinMX上で共有していたユーザの情報を開示するようISPに命令が下された。

この裁判は、「エステティックは某エステサロン」というキャッチフレーズで人気のエステサロンが、同社ウェブサイトにて顧客データ3万数千人分を漏洩してしまったという事件を背景としている。管理の甘さであれ、クラックであれ、ユーザにアクセス可能な場所にデータをおいていること自体、どうしようもないのだが、この事件は単に同社ウェブサイトからの情報漏洩では済まなかった。

個人情報にアクセスできた時間はそれほど長くはなかったものの、そのデータの中身がかなりプライバシーに突っ込んだものだったためか、ウェブサイト上でのアクセスができなくなって以降も、ごく一部のユーザ間で流通を続けた。そうした流通の経路にWinMXでのやり取りがあった。

この情報漏洩によって被害を受けた2名は、WinMX上で公開した人物を特定するため、プロバイダー「パワードコム」に情報開示請求裁判を起こした。2003年9月12日、東京地裁の菅野博之裁判長は「プライバシー権の侵害は明らかだ」として情報の開示を命じた。

この裁判では、WinMXを用いた公開がプロバイダー責任制限法の開示対象となる「不特定の者への電気通信(特定電気通信)」となるか否かが争われた。確かにWinMXには多数のユーザが集まってはいるが、そのデータのやり取りは送り手・受け手が1対1の関係にあり、不特定者にはあたらないのではないか、という解釈できる余地があった。しかし、この判決では、

「誰でもデータを取得できる状態に置いたのだから、一連の情報の流れから特定電気通信に該当する」と明確に結論づける初の判断を示した。

エステ顧客データをネット公開した発信者の開示を命令(朝日新聞)

なお、この「エステティックは某エステサロン」ことTBCは2007年に訴えを起こした被害者たちに損害賠償を支払うこととなった。個人情報漏洩の賠償額としては過去最高額であったものの、流出した情報の補うにはあまりに少ない額だったといえるだろう。なお、原告側の主張が認められた一因に、WinMXによる流出等で回復不可能な損害が生じたということもあるようだ。

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