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もうだめぽニュース

P2Pファイル共有に関連した国内検挙事例、裁判を振り返ります。

PeerCast

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2010年2月: PeerCastで映画を配信の男性、著作権侵害で逮捕

2010年2月22日、PeerCastを利用し、映画「ダイハード4.0」を無許諾でストリーミング配信したとして、神奈川県警サイバー犯罪対策センターと厚木署は、県内の無職の男性(32)を著作権法違反(公衆送信権侵害)の容疑で逮捕した。

逮捕容疑は、2009年8月20日午後、PeerCastを利用し20世紀フォックス・フィルム・コーポレーションが権利を持つ映画「ダイハード4.0を不特定多数のユーザに公衆送信しうる状態にした疑い。男性は容疑を認めているという。

男性は調べに対し、「仕事を辞めて引きこもり状態だった。映画が好きで、1人で見るより皆で見た方がいいと思った」(毎日jp)、「一人で映画を見るよりも、みんなと一緒に情報を共有し、ネット上の会話を楽しみたかった」(カナロコ)と供述している。

2006年9月から失業していた男性は、ほぼ毎日のように映画の違法配信を続け、1日に3度の配信を行なったこともあったという。

同ソフトは閲覧者同士でメッセージをやりとりできる機能があるといい、約200〜300人が見ていたときもあるという。

と報じられているように、多数の視聴者がいたようで、そこでの会話がこうした配信の動機だったのかもしれない。

なお、PeerCastによる違法ストリーミング配信による検挙は、2009年9月の逮捕に続いて2例目。

参考記事

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2009年9月: PeerCastで公開前映画を配信、男性を逮捕

2009年9月8日、P2Pストリーミング配信ソフトPeerCastを利用し、日本では劇場公開前の映画「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」を配信したとして、愛媛県警は愛媛県在住の35歳の男性を著作権法違反(公衆送信権の侵害)の容疑で逮捕した。

YOMIURI ONLINEによると、容疑者の男性は今年6月28日午後10時25分から約50分間、PeerCastを利用し字幕付の同映画を自身のウェブサイトから配信、不特定多数のユーザに閲覧可能にした疑い。

動機については、「最新映画を見せたかった」(47NEWS)、「営利目的ではなく、自分が配信した映画を世界の誰かに一緒に見てほしかった」(YOMIURI ONLINE)と供述しているという。

PeerCastを利用した違法配信での逮捕は全国でも初めて。

いわゆるP2Pファイル共有とはやや毛色の違う、P2Pライブビデオストリーミングによる摘発であったが、P2P技術によって可能となった事件であるため、ここに掲載する。

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