winny_logo2008年1月24日、Winnyネットワーク上に「CLANNAD−クラナド−」の画像を利用したコンピュータウィルスを不特定多数のインターネットユーザに送信可能な状態にしたとして、大阪府の大学院生男性(24)が、著作権法違反(公衆送信権侵害)の容疑で京都府警生活経済課ハイテク犯罪対策室と五条署に逮捕された。

この大学院男性が、ばらまいていたのは「原田ウィルス」と呼ばれるウィルスの亜種で、デスクトップに画像を表示したり、コンピュータ内のファイルを削除、または画像に置き換えるなどするもの。元々は、原田と名乗る男性の画像を表示させていたのだが、逮捕のきっかけとなった亜種は、クラナドの画像に「まだ懲りずにP2P使って楽しんでるお馬鹿なヲタ野郎はマジ殺すww」という文字を表示させるよう加工されており、実行することでこの画像の表示、データの破壊などを行うものとなっていた。このウィルスのネットワーク上へのリリースに際して、同日逮捕された2名のアニメリリーサーのトリップを騙っていたとされている。

大学院生男性は、警察の調べに「ウィルスを作ったのは僕です。クラナドを使ったのは、話題性があるからです。」と供述し、容疑を認めた。

また、彼はオリジナルの原田ウィルスの制作者であったことから、2月に名誉毀損の容疑で再逮捕されてもいる。オリジナルの原田ウィルスでは、男性の画像が表示されるようになっており、その男性からの訴えであった。

2008年5月16日、京都地裁は名誉毀損および著作権侵害の罪で、懲役2年、執行猶予3年(求刑2年)の有罪判決を下した。

ある意味では、ウィルス作成・頒布罪のない日本で、著作権法をむりくり駆使して有罪まで持って行ったという感もある。その問題点については、こちらの記事を参照されたし。

参考記事