winny_logo2008年1月24日、Winnyを利用しサンライズのアニメ『アイドルマスター XENOGLOSSIA』、『機動戦士ガンダムOO』を無断でアップロードできる状態にしたとして、大阪府の会社員男性(39)、兵庫県の無職男性(35)が、著作権法違反(公衆送信権侵害)の容疑で京都府警生活経済課ハイテク犯罪対策室と五条署に逮捕された。

両名とも逮捕当時より容疑を認めており、4年以上にわたり、それぞれ約5,700回、約3,500回に渡り、アニメを違法にリリースし続けていた。彼らは、2ちゃんねるダウンロード板ではよく知られた職人(トリップ)であったようだ。「(利用者に)感謝されたかった」「自分の放流する作品を期待する人がいると思うと、やめられなかった」と供述している背景には、そういった事情があるのだろう。

2008年3月、無職男性に対する初公判が開かれ、彼は「ダウンロードだけしていると、他のウィニー利用者からたたかれる傾向があり、お礼の意味で配信を始めた」と動機を説明した。即日結審し、求刑1年に対し、懲役1年、執行猶予3年の判決が下された。また、会社員男性のケースでも同様に、懲役1年、執行猶予3年の有罪判決が下された。

逮捕当時、ACCSの久保田裕氏はこの事件について

ファイル交換ソフトを悪用したアップロード行為者については、技術的に捕捉する環境もすでに整ったことから、ACCSではこれまでの対策を更に推し進め、捜査機関やプロバイダに対してアップロード行為者のIPアドレスなどの情報を提供するほか、権利行使などのあらゆる手段を講じて、著作権侵害行為の排除に努めていきます。

改めてACCSでは、著作権侵害を行っている確信犯には徹底的に対峙することを宣言し、ファイル交換ソフトを悪用して著作物の違法アップロードを行っている利用者に対しては、直ちに違法行為を中止するよう、強く求めます。

Winnyによる3度目の公衆送信権侵害事件、3人を逮捕 | 著作権侵害事件 | ACCS

とコメントした。また、ACCSはプレスリリースで、2007年5月の逮捕時と同様に、Winnyの利用そのものが『違法な送信行為に「加担」』するものであると警告し、Winnyの利用を止めるよう求めた。