LimeWire2006年7月24日、LimeWireで漏洩していた個人情報を入手し、それを元に他人のインターネットバンキング口座にアクセス、約53万円を引き落としたとして、埼玉県の無職男性(34)が、不正アクセス禁止法違反、電子計算機使用詐欺、窃盗の容疑で、長野県警に逮捕された。男性は同年1月、LimeWireを利用して入手した情報から、石川県の男性の「郵貯インターネットホームサービス」に不正にアクセスし、自身の口座に送金していた。

逮捕された男性は他にも不正アクセス禁止法違反、電子計算機使用詐欺、窃盗の容疑で逮捕されており、いずれもLimeWireから入手した情報を元にしていたとされる。同年2月に、もう1人の男性(33)と共謀し、長野市の八十二銀行の他人のインターネットバンキング口座に不正アクセスし、預金95万円を入手したとして6月に逮捕、同年4月にLimeWireから入手した情報を元にみずほ銀行の他人のネットバンキング口座に複数回にわたって不正アクセスし、計1,000万円あまりを不正に入手した複数の架空の口座に移していたとして、9月に栃木県警に逮捕、翌年1月にも不正アクセス禁止法違反などの容疑で青森県警に逮捕され、最終的には不正アクセス禁止法違反や電子計算機使用詐欺、盗み、私電磁的記録不正作出・同供用などの罪に問われ、懲役4年(求刑6年)の実刑判決を言い渡された(信濃毎日新聞)。

LimeWireによる情報漏洩は、WinnyやShareで蔓延している暴露ウィルスによる情報漏洩とは異なり、初期の設定ミスによって引き起こされている。当時のLimeWireは、ダウンロード先に指定したフォルダをアップロードフォルダとして登録していたため、それを気づかずにマイドキュメントなど個人情報の含まれているフォルダをダウンロードフォルダとして登録したユーザの情報がだだ漏れになる、という状況にあった。(詳しくはこちら

参考記事